USB HOST機能を FPGAに実装する方法、FPGAの GPIOに USB HIDデバイスを接続したい！！ (FPGAに USB HOST機能を実装して Low Speedの USB HIDデバイスを接続するのら)

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・2022/07/23

USB HOST機能を FPGAに実装する方法、FPGAの GPIOに USB HIDデバイスを接続したい！！

(FPGAに USB HOST機能を実装して Low Speedの USB HIDデバイスを接続するのら)

Tags: [FPGA], [電子工作], [Xilinx XC6SLX9], [FPGA 2022]

● USB HOST機能を FPGAに実装する方法、FPGAに USB HOST機能を実装して HIDデバイスを接続するのら

　FPGAに USBデバイスを接続したいので USB HOST機能を実現します。

　USBのゲームパッドを接続して NESエミュレータやアーケードゲームのコントローラとするのが目的です。

　事前に下記の調査を行い、PicoBlaze KCPSM + FPGAの回路 + いしかわさんの AVR USB HOSTの組み合わせで実現できそうだ、と言う所に居ます。

・2022/07/01

Xilinxの FPGA Spartan-6で PicoBlaze KCPSM 8 ビットマイクロコントローラーを動かす！
PicoBlaze KCPSM6 in Spartan-6 with ISE WebPack

・2022/07/07

USB HOST機能が欲しいのでワンチップマイコンの GPIOで USB HOST機能を実現する
FPGAに USBデバイスを接続したいのですが、USB HOSTの通信を実装できないので困っています

・2022/07/17

USBの通信プロトコルを勉強する
今まで漠然としていた USBデバイスの通信方法を理解します

● USB HOST機能を FPGAに実装した結果

　当初の目的通り、FPGA NESのゲームコントローラとして USB GAMEPADを使用する改造ができました！！

　GitHubにプロジェクトをアップロードしています。

・2022/06/25

FPGA Spartan-6 XC6SLX16でファミコンを動かす！
Xilinx FPGA Spartan-6 XC6SLX16 NES clone in ALINX AX309

● USBの DP、DM信号の送信部分を Verilogで実装

　とりあえず USBの DP、DM信号の送信部分を Verilogで実装しました。
　これを PicoBlazeから制御します。

　なんちゃって送信実装なので USBの NRZIの仕様の 1が 6個連続の時に必要なビット・スタッフィング bit stuffingをしません。
　（元々そういうデータの送信をしない前提）

　（シミュレータ上では）意図通りに送信処理が動いています。
　USBの送信データは SYNCの 0x80から始まり、0xD2、0xA5、0x5A、0x3Cの順番で、最後に EOPを送信しています。

・USBの DP、DM信号の送信部分を Verilogで実装

・USB ACKパケットを送信した時の DP、DM信号の送信波形、Verilogで USB機能を実装

● USBの NRZIの仕様のビット・スタッフィング

　例：
　bit列を 00000000とした時は KJKJKJKJとなり、1bit毎に DP、DM信号の HLが変化します。

・USB DP、DM信号、bit列を 00000000とした時は KJKJKJKJ

　例：
　bit列を 01111111とした時は KKKKKKKKとなり、2bit目から DP、DM信号の HLが変化しません。
　なので、この場合は 011111101と 1が6個連続した後に 0のビットを挿入して KKKKKKKJJとします。
　Jや Kの連続状態は最初の 0の変化時を含め、最大で 7個になる。
　ビット・スタッフィングの影響で送信ビット長が 1bit長くなります。
　つまり 6bitの送信に 7bitぶんの時間が必要になります。（転送が相対的に遅くなる）

・USB DP、DM信号、bit列を 01111111とした時は KKKKKKKK、ビット・スタッフィングが無い不正な状態

USB DP、DM信号、bit列を 01111111とした時は KKKKKKKK、ビット・スタッフィングが無い不正な状態

・USB DP、DM信号、bit列を 01111111とした時は KKKKKKKJJ、ビット・スタッフィングが有る正常な状態

　色変部分が「ビット・スタッフィング」

● FPGAの実機でも USBの波形が出ました

　とりま、FPGAの実機でも USBの波形が出ました。

・FPGAの実機でも USBの波形が出ました

　SYNC、PID、EOP
　80、D2、EOP

・FPGAの実機でも USBの波形が出ました、USBデバイスから NACKの応答

　SYNC、DATA IN

　USBデバイスから NACKの応答。

・FPGA USB HOST機能の回路図

・FPGA USB HOST機能の写真

　15kΩの抵抗を持っていなかったので 22kΩでプルダウンしています。

・USBコネクタのピン配置

　＋５Ｖ：赤
　Ｄ－：白
　Ｄ＋：緑
　ＧＮＤ：黒

今回購入

KKHMF 10個 USB 2.0メスソケット - DIP 4Pアダプタコネクタ2.54mmソルダープリント基板DIY
ASIN: B07TYBQY9W

サンハヤト USB用変換基板 CK-38
ASIN: B00J7LBSOU

uxcell PCBマウントポート USB 2.0 タイプA メスジャックライトアングル 5個
ASIN: B01C8CU0TS

Treedix 6個マイクロ USB to DIP 変換アダプタ 5ピンメスコネクタ Bタイプ 5V PCBコンバータピンボード DIY 電源ブレッドボードデザイン用
ASIN: B09D78QJWK

● FPGAの実機で USBデバイスから ACK応答と入力データの確認ができました！

　この調子で FPGA側に受信処理を作りこむぞ！

・なんちゃって FPGA USB HOST爆誕！

　RESET信号から 40ms後に 1ms間隔で 40回 KEEP ALIVEを送信。
　その後に、SETUP STAGE、DATA STAGEが順に続きます。

　SETUP STAGE、DATA STAGEの後に 1ms間隔で 10回 KEEP ALIVEを送信。
　その後に、DATA INを行ない、GAME PADの状態を取得します。

　SETUP STAGE、DATA STAGEの拡大。

　KEEP ALIVEを送信
　USB_SEND_SETUP_TOKEN_0を送信
　USB_SEND_SET_ADDRESS_1を送信
　・USBデバイスからの受信（ACKの部分）
　USB_SEND_DATA_IN_0_0を送信
　・USBデバイスからの受信（DATA1の部分）
　USB_SEND_ACKを送信

　上記から 1ms待つ
　KEEP ALIVEを送信
　USB_SEND_SETUP_TOKEN_1を送信
　USB_SEND_SET_CONFIG_1を送信
　・USBデバイスからの受信（ACKの部分）
　USB_SEND_DATA_IN_1_0を送信
　・USBデバイスからの受信（DATA1の部分）
　USB_SEND_ACKを送信

　GAME PADの状態を取得
　KEEP ALIVEを送信
　USB_SEND_DATA_IN_1_1を送信
　・USBデバイスからの受信（DATA0の部分）
　USB_SEND_ACKを送信

　・USBデバイスからの受信（DATA0の部分）
　を拡大。
　コントローラの十字型方向キーは「未入力」の状態。
　データバイトの 0と 1は 0x89～0x8Aの値をとります。

　・USBデバイスからの受信（DATA0の部分）
　を拡大。
　コントローラの十字型方向キーを「左」「上」にした時。
　データバイトの 0と 1が 0x00になります。

　・USBデバイスからの受信（DATA0の部分）
　を拡大。
　コントローラの十字型方向キーを「右」「下」にした時。
　データバイトの 0と 1が 0xFFになり、1状態の bitが連続するので bit stuffingをしています。

●なんちゃって FPGA USB HOSTの実機での動作確認時にハマった所

　・接続していた USB HIDデバイスの USB仕様が実は Full Speedだった。
　　＞＞　ロジアナを適当に接続してプルアップ側が D-と思って波形を観察していたが、合点のいかない波形でワケがわからず混乱した。
　　＞＞　USBデバイスを接続しない状態で FPGA側から波形を送信したら「素直」な波形だったのと、ロジアナのプローブの接続を確認し直して原因を発見できた。
　　＞＞　Low Speedのデバイスを接続して解決した

　メーカー製の USBマウスは HIDデバイスなのに Full Speedの物が有るので注意です。
　（Full Speedデバイスは D+側にプルアップ抵抗が付いています）

　プレイステーションクラシック SCPH-1000RJの USB接続のゲームコントローラも Full Speedでした。

・2018/12/03

SONY PlayStation Classicを買ってみた。内箱の正しい開け方
初期型プレイステーションの復刻版プレイステーションクラシック SCPH-1000RJを買った

● BUFFALO model BSGP815GY CLASSIC USB GAMEPAD

　USB 1.1 Low Speed device
　データ 8バイト長
　類似品：BSGP801GY、BSGP810GY

　運の良い事に、BUFFALO CLASSIC USB GAMEPAD BSGP815GYは「なんちゃって FPGA USB HOST」で相性の問題も起きず、問題無く正常に動きました。

データバイト	意味
0	左右、左=0x00、右=0xFF、未入力=0x89～0x8A	Left and Right
1	上下、上=0x00、下=0xFF、未入力=0x89～0x8A	Up and Down
2	MSB bit7=Start、Select、Right、Left、Ｙ、X、B、bit0=A	Sta、Sel、Rig、Lef、YXBA
3	Turbo=0x10、Clear=0x20	Turbo、Clear
4	常に 0x00
5	常に 0x00
6	常に 0x00
7	常に 0x00

BUFFALO USBゲームパッド 8ボタンスーパーファミコン風グレー
ASIN: B00RF10Z3O

for USBゲームパッド有線ゲームコントローラ用 Windows/SwitchPC/MACコントローラーと互換性のあるUSBゲームコントローラー
ASIN: B08RZC3J64

エレコムゲームパッド USB接続 Xinput/DirectInput両対応 Xbox系12ボタン振動/連射【ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友推奨】ブラック JC-U3613MBK
ASIN: B00ABPBLA2

ELECOM ゲームパッド JC-U1708TSV
ASIN: B000GA4YKG

SANWA SUPPLY JY-P2S USBゲームパッド
ASIN: B0009SC20E

・BUFFALO model BSGP815GY CLASSIC USB GAMEPAD

● FPGAで USB HOST機能を実装する、受信処理編、シミュレータ

　FPGA側に受信処理を作りこむぞ！

・FPGAで USB HOST機能を実装する、受信処理編

　受信処理は bit stuffingに対応しています。

● FPGAで USB HOST機能を実装する、受信処理編、FPGA実機

　FPGA実機でも受信処理が動いたよ！

　なんちゃって FPGA USB HOST爆誕！

・FPGAで USB HOST機能を実装する、受信処理編、FPGA実機

　KCPSMのサンプルの UARTで USBの受信パケットをターミナルで送信してデバグ確認。
　パケットは 12バイト長です。

　80 = SYNC
　4B/C3 = PID
　8A = DATA 1バイト目左右
　89 = DATA 2バイト目上下
　xx = DATA 3バイト目ボタン郡
　x0 = DATA 4バイト目 Turbo、Clearボタン
　00 = DATA 5バイト目常に 00
　00 = DATA 6バイト目常に 00
　00 = DATA 7バイト目常に 00
　00 = DATA 8バイト目常に 00
　xx = CRC16 下位バイト
　xx = CRC16 上位バイト

・FPGAで USB HOST機能を実装する、受信処理編、FPGA実機

　FPGAの実機でも受信処理の bit stuffingが正常に動きました！

Tags: [FPGA], [電子工作], [Xilinx XC6SLX9], [FPGA 2022]

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